こんにちは。ボンゴです。
今回の記事では現在爆発的ヒットをしている【鬼滅の刃】が何故面白いのか、何故ヒットしたのかをボクなりに解説していきます。
漫画家をめざしてる!面白い漫画が描けるようになりたい!そんな方は是非最後までチェックしてみてださい。
ボクの経歴ですが、美術大学卒業後、Sジャンプに読み切り漫画を投稿しまくり、担当編集がつき新人賞も受賞することができました。
がそこが限界でした。読み切り掲載▶連載を勝ち取ることはできず、現在は趣味・副業でイラストや漫画を描きながらサラリーマンをしています。
鬼滅の刃は何故ヒットしたのか?!
のようなネット記事をよく拝見しますが、元漫画描きまくり少年だったボクから見たら【そこじゃねーよ!】とツッコミを入れたくなることが多いです。
あくまでそのような記事は【読者・視聴者視点】からみた考察だと思います。
今回の記事ではあくまで【漫画家視点】で、鬼滅の刃の面白さの秘密を解説します。
【漫画家挫折組】であるボクだからこそ伝えられることがあると思ってます。
ではいきましょう!
✅この記事でわかること。
漫画制作者視点での【鬼滅の刃】のヒットの理由。
ヒットの理由を自分の漫画にどう取り入れたら良いか。
すべての漫画家志望者を困惑させる【面白いとは何か】というテーマ。
10人いたら10人【面白い】の感覚が違います。
ボクも本気で漫画家を目指していた当時は【描けば書くほど面白いとは何か】が分からなくなるゾーンにはいっていき、迷走しまくりました。
鬼滅の刃が何故おもしろいのか?普通に【鬼滅の刃】を読んで勉強しよう!なんて単行本とりだしちゃだめです。
きっと普通に楽しんで勉強にならないから。※ボクがそうでした。
勉強と言う名の漫画読み漁り、映画見まくり生活をしていましたが、残った知識はほどんどありませんでした。
何か有名な作品から学ぼうとするなら、相当に気持ちを切り替えて作品を分析する必要があります。
ぼくがやったのは、映画まるまる一本分の【絵コンテ】を全部描いてみる。
好きな漫画の単行本まるまる一冊模写してみる。
でした。ここまでやると視聴したり読んだだけでは気づけなかった、製作者の意図やテクニックがわかってきます。
この方法が正しいと思いませんし、やったほうがいいとも言えません。
(ボクはそれでも漫画家になれなかったので。。)
この記事はサクッと読める内容になっているので、勉強のふりしてつい作品を楽しんじゃう方の気持ちの切り替えに役立ていただけたら嬉しいです。
ヒットの理由①読者はお決まりの展開が大好き
すべての読者はお決まりの展開が大好きです。
鬼滅の刃で言えば、ぶっちゃけ主人公である炭治郎が死ぬ可能性はほぼ0で、炭治郎が無残様をはじめとする凶悪な鬼達を倒す確率はほぼ100%といっていいと思います。
そんなことは誰もが分かっています。
大枠で話をまとめると誰もが簡単に結果が予想できるのに何故面白いのでしょうか。
それは
面白い=読者の予想外の展開
ではなく
面白い=読者の予想通りの展開×1・5倍
だからです。
読者は常にお決まりの展開を求めています。
炭治郎が、隠された力を発現して敵を倒すシーンが見たい。
そんなシーンを読者に【予想】してもらえるようなストーリー展開を意識しましょう。
そして意図して予想させた【お決まりの展開】の上をいく展開に読者は【面白さ】を感じます。
鬼滅の刃にはどんな【お決まりの展開】があるでしょうか?
・どんな凶悪な鬼にも悲しい過去がある
・炭治郎は必ず最後は鬼に同情する
・伊之助は必ず暴走する。
上げればきりがないですが、シリアスなシーンにも、日常シーンにも戦闘シーンにもそれぞれ【お決まりの展開】があります。
あなたの作品にそんな展開はありますでしょうか?
ページ数の少ない読み切り漫画で表現できることは限られます。
意識しストーリー作りをすることが重要です。
読者を心理を意図的に誘導することを心がけてみましょう。
今書いているこのページで読者はどんな【先の展開】を予想しているかを考えてみるのが大事です。
ヒットの理由②意外な側面があるキャラクターに読者は親近感を覚える。
炭治郎▶ご飯が上手に炊ける▶ドヤ顔
風柱▶甘いものが大好き。
義勇▶天然。
普段のキャラクターの立ち振舞からは想像もできない、【意外な側面】こんなのが読者は大好物です。
完璧超人キャラの同しようもない欠点。美人ヒロインのとんでもない短所等々。
そのキャラクターのことをもっと知りたい。
意外な側面が描いてあるページをもっと読みたい。
そんな次元までいけたら最高です。
キャラクターを作る時は【まずは弱点から】なんて話もよく聞いたりします。
ようするに人間味・立体感が漫画のキャラクターを描くうえで超重要なのです。
鬼滅の刃でなくてもワンピース・スラムダンク・鋼の錬金術師数々の大ヒット漫画のキャラクターを思い出してみましょう。
彼らには必ず短所があります。【
炎属性に弱い】とかそんな設定依存の短所ではなく、現実世界で誰にでもありえる【短所】を考えてみると良いと思います。
ヒットの理由③キャラが【しそうな行動】【絶対しない行動】を読者が想像できる。
魅力的なキャラクターが描ければ、いかにストーリ−が稚拙でもその作品は【面白い】という評価を得ることができると思います。
それほどにキャラクター作りは重要かつ難しいです。
ボクもこれが出来なかったために漫画家になれなかったと思っています。
たとえば下記の様な状況を想定したとき、あなたのキャラクターはどんな行動をとるか想像がつきますか?
あるいは読者に想像させることができるでしょうか?
【例】人がいっぱいの駅のホームで電車をも待っていたら。。
炭治郎▶困っている老人に親切にしてそう
伊之助▶電車が来る前に、目的地に走っていってしまいそう。
善逸▶若い女性に求婚してそう。
もしあなたの作ったキャラクターを上記のような日常の何気ない状況に立たせてみて、勝手に動きだすようであれえばすでにそのキャラクターは完成していると言えます。
あなたの中でキャラクターの反応が明確にできないのであれば、もっと掘り下げてそのキャラクターと友達になるつもりで色々設定を練り込んでいきましょう。
友人や学校の先生をモチーフにしたキャラクターが妙に生き生きするのは、この【掘り下げ】がすでに完成しているからです。
割り切って使用するキャラクターを【あなたの身近な人】に置き換えてみるのも良いかもしれません。
まとめ:鬼滅の刃は日常系漫画だったとしても面白い。
鬼滅の刃の面白さは、世界観や全集中の呼吸・キャラクターのかっこいい技ではありません。
生き生きとしたキャラクター同士の掛け合い、キャラクター毎のぶれない精神が面白いんだとボクはおもいます。
もしあなたが今【面白いマンガづくり】に悩んでいるのなら、ファンタジーや突飛な設定をすべて禁止し【現実におこりうる事象のみ】でストーリーを組み立ててみましょう。
設定や世界観に依存したキャラクター設定から一歩離れて、キャラ作り、ストーリーの起承転結を考えてみるとより【面白い】に近づけると思います。
この記事を読んでいただいた方の制作意欲がすこしでも刺激され、マンガ制作に取り組んでくれたら嬉しいです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。